本年度からの取り組みとして、6月初旬にベトナムからショートステイプログラム参加のために来日した3名の短期留学生(ハノイ工科大学情報コミュニケーション工学科在籍)と、本学科SAILプログラムI期生(2年生)のペアによる先進情報工学実験IIがスタートしました。各ペアは、それぞれ担当教員の指導の下、ことばの壁を超えてコミュニケーションを取りつつ、数ヶ月の期間を通して共同して実験課題に取り組みます。実験に着手したばかりの3ペアにインタビューを行いました。
ルアン君と山下君
宮代研究室で先進情報工学実験IIに取り組んでいるSS生のルアン君とSAILプログラムI期生の山下君にインタビューを行いました。
今回のショートステイプログラムに参加しようと思った動機を教えてください。
ルアン:私の大学では1・2年次に100名以上の学生が日本語コースを受講するので日本は留学先の第一候補です。私は卒論で組み込みシステムの設計に取り組んでいますが、日本ではより幅広い情報工学の知識を学びたいと思っています。
先進情報工学実験IIでは何に取り組んでいますか?
ルアン:TSP(巡回セールスマン問題)に取り組んでいます。今は書籍などで既存のアルゴリズムを調べているところです。
山下:現状までに作成したプログラムでは都市数535のベンチマーク問題の実行に数時間かかることもありますし、最適解には遠く及びません。取り組み始めたばかりなのでこれから二人で協力して改善していきたいと思います。
ペアで取り組む上でどのような点が難しいですか?
山下:やはりコミュニケーションですね。主に日本語でコミュニケーションしていますが、「たとえ話」が通じません。身振りや筆談でなんとか伝えています。
今後,SAILプログラム生を逆にベトナムの大学に短期派遣する計画も考えられていますが?
山下:もともとベトナムには関心があるので、機会があればぜひ参加してみたいと思います。
トゥアンさんと添野君
金子研究室で先進情報工学実験IIに取り組んでいるSS生のトゥアンさんとSAILプログラムI期生の添野君にインタビューを行いました。
今回のショートステイプログラムに参加しようと思った動機を教えてください。
トゥアン:ベトナムでも日本の技術を学べるけれども、実際の日本の先生や日本の学生を見たかったからです。ベトナムの大学を卒業した後、日本で勉強したいので、日本の研究室の環境をよく知りたいです。
先進情報工学実験IIでは何に取り組んでいますか?
SAILプログラムについてはどう思いますか?
添野:同級生の誰よりも高度なことをやらせてもらっているという実感があります。一部、授業と関連しているところもあるので理解が深まります。また、プログラミングに接している時間が必然と多くなるので、前よりもプログラムを書くのが楽になりました。分からないことはすぐに聞けるし、研究室に所属されている先輩方との交流もあって楽しいです。挑戦するものはどれも難しいものでつらいと感じることもありましたが、プログラムの出力結果が自分の意図するものであったときの達成感は何事にも代えがたいです。「プログラミングをやっている」という気持ちを強く持て、きっとこの先進でやってきたことが社会に出ても役に立つと思います。
ソン君と柿本君
堀田研究室で先進情報工学実験IIに取り組んでいるSS生のソン君とSAILプログラム生の柿本君にインタビューを行いました。
今回のショートステイプログラムに参加しようと思った動機を教えてください。
ソン:ITや情報について勉強したいと思ったからです。あと、ベトナムでの日本語試験を受けるためにもっと日本語を練習したいです。
先進情報工学実験IIでは何に取り組んでいますか?
柿本:手書きで入力した数値「0〜9」をコンピュータに認識させるプログラムの作成に取り組んでいます。
ソン:確実に文字認識できるソフトウェアを開発することが目標です。